投資商品としてのアメリカの政治
ロビイーストとは
政治的圧力団体の代理人。
政党や議員や官僚、マスコミなどに働きかけを行い、その団体に有利な政治的決定を行わせる者。
日本でいえば、農業団体、医師会などから委託された人たちということになる。
コンサルテイング会社もそれにあたる。
アメリカの国会議員の半分は、議員を辞めた後、このロビイーストに転職するという。
議会の内情に詳しいし、省庁に顔が利くからだという。
言われみれば納得だ。
政治、経済、科学技術など、幅広い分野にわたる課題や事象を対象とした調査・研究を行う。
その研究結果を発表したり、解決策を提示したりする。頭脳集団とも呼ばれる。
欧米ではそのほとんどが、非営利団体という形態をとっている。
そりゃそうだろう、非営利じゃなければ信用されないから当たり前の話。
なので、その研究結果や政策提案は政府寄りのものになってしまうだろう。
アメリカ政府の政策は世界中に影響を与える。
過去四年間で、64ヶ国の政府が、28のアメリカ国内のシンクタンクに92億円以上の研究資金を出している。
シンクタンク幹部の説明は、「だからといってその国に有利な政策提案をすることは決してない」とうそぶく。
アメリカの政治はグローバル企業にとって、実に効率のいい投資対象「商品」となってしまっている。
アメリカ国民(特に若い世代)はようやくそれに気付き始めている。